日本最古の蒸留酒 琉球泡盛

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■ 琉球泡盛 ~ 沖縄を代表するお酒であり、日本最古の蒸留酒 ~

日本には各地域に根付いたお酒造りが、それはそれは大昔から行われています。
実は、日本ではお酒を造っていない地域は無いのです。

各地方、地域によって様々なお酒が、日々造られています。

その地に根付く文化、その地方独特の気候により、
材料や製法が異なり、もちろんの事、味わいも変わってくる事は言うまでもありません。

実は、タイ米を原材料にしているお酒が、この日本に存在しています。

それが、沖縄の泡盛。

もちろん、現在では多くの方に知られており、
沖縄を代表するお酒である事は言うまでもありませんよね?
0007.日本最古の蒸留酒 琉球泡盛2

〇泡盛とはどんなお酒?

泡盛は日本最古の蒸留酒として、約600年の歴史があると言われています。
泡盛はタイ米を原料として造られ、その全てを沖縄原産の黒麹菌で米麹にし、
水と泡盛酵母を加えて発酵させます。
これを全麹仕込みと言い、焼酎のように二次仕込みが無い事が特徴です。

黒麹菌のみの酒造りを行っている地域は、世界的に見ても珍しく、
唯一、沖縄だけと言われているくらいです。

黒麹菌は、他の麹菌と比べて雑菌による腐敗を抑える特徴があり、
温暖で多湿な亜熱帯の気候風土に適している と言われています。

沖縄の気候に適した麹菌を、昔の人は自然と見分けていたのですね。

〇泡盛という名の由来

泡盛という呼び名には、諸説あります。

古代インドのサンスクリット語でお酒の事を アワムリ という事から、
それが伝来してアワモリとなった説。

昔はタイ米ではなく、粟を原材料にしていた事から、
その名がついた説。

薩摩藩が徳川幕府に献上する際、
九州の焼酎と区別する為に名付けた説

アルコール分の強さを計る為に、泡を立てた事から、
泡を盛る = 泡盛 などなど。

また、沖縄の方言では、「サキ」や「シマー」とも呼ばれています。

〇泡盛の核 = 黒麹菌

泡盛は伝統的に黒麹菌を使っているのが大きな特徴です。

黒麹菌はお酒の製造過程でクエン酸を大量に生成するため、
他の麹菌と比べて 醪(もろみ)の酸度を高くする事ができます。

それによって、雑菌による腐敗を抑制させる事が出来るのです。

沖縄の亜熱帯海洋性気候と呼ばれる高温多湿の中で、
様々な菌が繁殖しやすい環境でも、空気中に浮遊する腐敗菌から、
醪を守る事が出来るようになったおかげで、
泡盛は年中造る事が可能なお酒として知られています。

沖縄の先人達は、黒麹菌が亜熱帯でのお酒造りに最適である事を
経験の中で習得して行ったのでしょうね。

〇インディカ米(タイ米)を使う理由

泡盛の原料には、主に細長く硬いインディカ種のタイ米が使われています。

タイ米は硬質米でさらさらとしているため、麹菌にした時に作業がしやすく、
水や酵母を加えて、アルコール発酵させる際の、温度管理にも重宝すると言われています。

また、世界的にタイ米の収穫量は多く、材料にこと欠かないのも大きなメリットでしょう。

〇泡盛は年月をかけ古酒に育てるという楽しみ方もある。

泡盛の大きな魅力は、年月をかけて熟成させると味わい深い古酒(クース)に育つ事です。

甕(かめ)や瓶で寝かせるほどに香りも甘くなり、
舌触りもまろやかになります。

その昔、沖縄を訪れたペリー提督も、古酒を嗜んで舌を打った。
そんな逸話が残されているほど、現在では世界的にも評価されているお酒です。

樽に貯蔵され、樽から香りの成分をもらって熟成していく洋酒とは違い、
泡盛はそれ自体に含まれる成分そのものが長期熟成される事で、
まろやかで甘い香りを醸しだします。

長期間寝かせる事で、味わいが豊かに風味も増す。

すぐ味わうのも良いが、楽しみは後にとっておく。
泡盛には、そんな楽しみ方もあるのです。
0007.日本最古の蒸留酒 琉球泡盛3

日本の中でも、独特の文化があり、世界の歴史にも翻弄された沖縄。

幾つもの時を経ても、沖縄の人達が誇るお酒。
様々な思いが詰まったお酒が 「 泡盛 」 である事に間違いありませんね。

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