ワインの保存方法

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ワインの保存方法

ワインは酒類の中でも最もデリケートな飲み物です。
適切な保存方法であれば、ある年数までは瓶の中でゆるやかな熟成を続けての見頃を迎えます。
逆を言えば、保存状態が悪いと早く劣化して変質し、味も台無しになってしまいます。

ワインを保存する際、購入してから飲むまでの短期保存と、熟成させるための長期保存がありますので、それぞれの説明をしましょう。

『ワインの保存の基本』

具体的な保存方法の前に、ワインの保存に影響を与える6つの条件を知っておきます。

【温度】

ワインの保存する時の温度が高いと熟成が早く進みすぎて味が変質しやすく、低すぎると熟成が止まってしまいます。
比較的涼しく、温度差の少ない場所、13~15度の温度が最適です。
また、温度変化が大きいと、熟成のバランスが崩れて味が変質してしまいます。

【湿度】

温度と共に大切なのが湿度ですね。
ワインに最適な湿度は70~75%前後です。
湿度が高すぎると、ラベルにカビなどが発生する場合がありますし、エアコンなどによるコルク栓の乾燥は、抜きにくくなったり、微生物が侵入しやすくなります。

【光】

日光はワインを極端に変質させ、日光臭という不快臭を発生させる可能性があり、ワインを劣化させてしまいます。
ワインボトルは光を通しにくくなっていますが、暗所に置くことが必要です。
できるだけ光を当てないようにしましょう。

【振動】

意外かもしれませんが、振動もワインの保存に大きく影響します。
ワインボトルに振動が加わると、熟成が進み、劣化します。
瓶内で静かに熟成しているため、不要な振動は変質の原因にもなるのです。
振動のない場所に保存することが重要になります。

【臭い】

ワインに臭いが移ると、独特の香りが失われてしまいます。
コルク栓を通して臭いが吸着しやすいので、強い異臭を放つものの近くには置かない様にしましょう。

【空気】

ワインボトルを立てておくとコルク栓が乾燥して収縮し、そこから空気が入って酸化が進みます。
必ず、ワインのボトルは横に寝かして保存しましょう。
また、コルク栓の乾燥を防ぐため、ボトルの底の部分を手前にすると良いですね。

『飲むまでの短期的保存』

ワインを購入して、家庭で飲むときまでの短期的な保存方法を説明しましょう。
お店では気を使ってよい状態に保存されているワインでも、いざ購入した後、家庭での保存が悪いと、飲むときに台無しですね。
通販等で購入した場合には、クール便で届くときがあります。

この際には、すぐに寝かさないでください。
えっと思われるかもしれませんが、冷えたワインがいきなり室温との温度差で液漏れしてキャップシールがべたついたり、漏れた分の酸素が混入する可能性もございます。
届いた後は、箱に入れたまま3時間ほど立て保管しましょう。
室温との急激な温度差を防いで、液漏れを防止します。

そのあとは、1日の温度差が少なく、涼しい場所、たとえば床下収納庫や押し入れに、紙で包んで保存します。
ただし、日本の夏もかなり暑い日が多くなりました。
出来れば、新聞紙を何重にも巻いて、冷蔵庫の野菜室で保存するのがいいでしょう。
その際にはキャップシールの部分をラップで密封し輪ゴムで止めると、コルクの乾燥を軽減してくれます。
冬には逆に冷えすぎないように気を付けます。
暖房のない、しかも寒くなりすぎない部屋で保管するのがいいでしょう。

『高価なワインの長期的保存』

ヴィンテージモノや高価なワインを自宅で長期熟成させる場合などは、もっと気を使う必要があります。
やはりワインセラーがベストですね。
痛い出費かも知れませんが、そこはせっかくの美味しいワインを飲むため。
一度購入すればずっと使えますので、高い買い物ではありません。
最適の環境は、オールシーズン温度14℃前後、湿度70%前後ですので、冬季のためにヒーター付きのワインセラーをお勧めします。
では、冷蔵庫ではだめなのでしょうか?
冷蔵庫は低温すぎるため、熟成が止まってしまう上に、コルクが乾燥してしまいます。
また、保存条件である、「振動」「臭い」も、ドアの開け閉めや、食品のにおいなど、あまりいいとは言えないのです。
最近は家庭用の小型で低価格のモノも多くあり、ココは思い切ってひとついかがでしょうか?

0032.ワインの保存方法 2

『飲み残したワインの保存』

さぁ、今日はちょっといいことがあったので気取ってワインでも。
でもさすがに1本は空けられませんでした、と言う時にどのように保存したらよいでしょうか。
まぁ、この2、3日で飲んでしまうのであればどんなに問題ありません。
大切なことは「できるだけ空気に触れさせない」ことです。

■小瓶に移し替える

手軽にできる方法が、ワインのハーフボトルや、空びんなど小型の容器に余ったワインを移し替えるのもおススメ。
通常のワインボトルに比べ、瓶内の空気量が少なく、酸化を遅らせることができます。
ポイントは注ぎ口ギリギリまで余ったワインで満たして、できるだけ空気に触れさせないこと。
もちろん入れ替え容器は事前によく洗っておいて下さいね。
他の飲み物の味がするワインは酸化以上に飲むに堪えません。

■真空ポンプ器具

真空ポンプ器具、というと大げさに聞こえますが、ワインショップや通販で手軽に購入できます。
小型の手動ポンプがセットになっていて、瓶のなかをできるだけ真空に近くすることによってあまったワインの酸化を防ぐことが可能です。
有名なのは「バキュバン」というオランダのブランドがあります。
いくつかの種類があり、どれも1,000~3,000円で売っています。
原理は一緒なので気に入ったデザインを購入してみてはいかがでしょうか。

 

↑おススメの真空ポンプ器具

一番いいのは、その日のうちに飲んでしまうこと。
飲みすぎに気を付けて、ワインを楽しみましょう。

特集:ワインの教科書

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