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文人墨客に愛された風雅の湯 芦之湯温泉
芦之湯温泉は、国道1号線の宮ノ下と元箱根のほぼ中間点の標高800mほどの地にあります。
駒ケ岳の南東山麓に鎌倉時代に開湯した古くからの温泉で、箱根七湯の一つ。
4軒の宿があり、2軒は江戸時代初期からの創業です。
当時、文人墨客、そして長逗留の湯治客でにぎわいを見せました。
今でもその名残を感じさせる旧跡が数多く点在し、大人の箱根と言えるでしょう。
【温泉の歴史】
芦之湯には古くから温泉が自然湧出しておりました。
鎌倉時代の弘安3年(1280)には、山岳信仰の行者たちが修業の折りに信仰的な湯治場として使っていたという記録が現存しています。
1662年(寛文2年)に勝間田清左衛門という人物が湿原が開拓し、現在の温泉場として始まったのでした。
箱根七湯の中では最も標高が高い約850mの位置にあり、その賑わいぶりは歌川広重や鳥居清長の浮世絵にも描かれています。
かつて文人たちはこの温泉で英気を養うとともに、明治維新の志士たちもこよなく愛したとされています。
「箱根山のドイツ兵」など、このエリアにちなんだ著書も数多くあるほか、獅子文六の小説「箱根山」はここ芦之湯の旅館がモデルとなっていました。
【温泉の特徴】
芦之湯温泉の旅館は、複数の泉質を保有しています。 かつて「五味」と讃えられました。
成分の異なる5本の源泉や、七色に変わる湯量豊かな源泉があります。
芦之湯温泉の最大の特徴は、硫黄系の濁り湯としては極めて珍しいPH 7.6の肌に優しい弱アルカリ性温泉であるということです。
このため古来「その効験は比泉を最す」と言われ、古くから様々な病を癒す湯治場として多くの人々に愛されてきた温泉地です。
芦之湯温泉は歴史的な遺産も多く、昔の面影を色濃く残しているスポットが点在します。
江戸を代表する文人墨客の文化サロンとして賑わった「東光庵」や「石仏・石仏群」と呼ばれる史跡の他、箱根七福神の1つである「弁財天」が祀られたスポットなど、箱根の中では唯一の「秘湯」の雰囲気を持つ見所が満載の温泉です。
【芦之湯温泉の泉質】
泉質
○単純温泉
○単純硫黄温泉(硫化水素型)、
○含硫黄-カルシウム-硫酸塩泉
(硫化水素型)、
○カルシウム-硫酸塩泉(石膏泉)など
源泉総数: 4
泉 温: 26~84℃
湧 出 量: 319 l/min
【おススメの湯】
○ 美肌の湯 きのくにや ○
・所在地:神奈川県足柄下郡箱根町芦之湯8
・連絡先:0460-83-6531
・HP URL:http://www.hakone-kinokuniya.co.jp/
・特 徴:300年前に開業し、箱根越えの道半ば、疲れた旅人を温かく迎えてきました。
・オススメP:効能豊かな硫黄泉は本館と別館「遊仙観」のふたつのきのくにやで味わえます。
メタケイ酸が多く美肌の湯として有名ですが、湯も料理も評価が高く、
殿方のリピーターもたくさんいらっしゃいます。
○ 鶴鳴館 松坂屋本店 ○
・所在地:神奈川県足柄下郡箱根町芦之湯57
・連絡先:TEL:0460-83-6511
・HP URL:http://www.matsuzakaya1662.com/
・特 徴:無加水・無加熱・無循環の人の手を入れないエネルギー豊かな源泉そのままが
この宿のおもてなしです。
・オススメP:元皇室別荘と旧三菱財閥岩崎家別邸という歴史的建物での宿泊と、
源泉に加え、厳選された最旬食材の料理はきっと忘れることができないでしょう。
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