大人の音楽番組 今日と明日が出会う時 クロスオーバーイレブン

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大人の音楽番組 今日と明日が出会う時 クロスオーバーイレブン

エアチェック
ラジオから流れる自分のお気に入りの曲をカセットテープに録音して自分だけにのオリジナルコレクションをつくる。

当時の中学生・高校生にとっての音楽の窓口と言えばFM放送しかありませんでした。
テレビの音楽番組はいわゆる歌謡曲の番組で、アイドルや演歌・懐メロしか聞くことができません。
海外アーティストのコンサート自体も少なく、それ以前に中高生が来やすくコンサートに行けるほどお金もありませんでした。
貸しレコード屋もまだありませんでしたし、ましてやネットでダウンロードなんて想像もつかない時代でありました。

そこで好きなジャンルの音楽をただで聴くことができるモノと言えば、ラジオのFM放送しかなかったのです。
「FMfan」や「FMステーション」とかFM放送の雑誌を買い込み、番組表の曲目をくまなく検索してお気に入りの曲名が見つかると赤鉛筆でマーキング。
曲が始まる時間に遅れてはならじと、ラジオの前でじっと座って待っておりました。
そして曲が掛かるタイミングに、これでもかという正確さを持って「録音ボタン」を押したのでございます。

たまたま聴いた知らなかった曲がとてもいい曲だったという新たな発見もあり、それはそれで貴重な経験でありました。
今のようにレンタルや検索してダウンロードでは得られないアナログの良さでもあったのです。

そんなわたくし達FMフリークになくてはならない番組が「クロスオーバーイレブン」でした。
NHK-FMの深夜に流れ、密かながらも絶大な人気を誇っておりました。
音楽ジャンルは、インストゥルメンタル・イージーリスニングにとどまらずロック・ポップスなど幅広く聞くことができ、大人の音楽を感じさえてくれました。

番組構成は音楽とスクリプトと呼ばれるミニラジオドラマでなり、男性俳優のしっとりとしたナレーションに一日の締めくくりの時間を演出しました。
全部で10曲ほどのうち、オープニングのあとに3曲ほど流れた後、スクリプトの朗読と1曲の音楽が流れ、最後にまた音楽を流してエンディングになりました。

曲の合間のスクリプトは1回完結であったりシリーズものなどがあり、『モヤシ君』や『遊民爺さん』などのシリーズが人気がありましたね。
そして、スクリプトが終わる際には「――と、なっ・て・い・た」と、朗読のスピードを落とし、次には曲が掛かりますよという合図を送ってくれておりました。
エアチェックをするわたくし達にとっては音楽が始まるタイミングイコール「録音ボタン」を押すタイミングのこの上ないサインでございました。

そしてエンディング。
「もうすぐ、時計の針は12時を回ろうとしています。今日と明日が出会う時、クロスオーバーイレブン…」
文字通り一日のエンディングでございました。

一時番組の復活もありましたが、ぜひレギュラー放送していただきたい番組でございます。

それまではYutubeでエアチェック!
さぁ、スタートしますよ。

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