郷ひろみ よろしく哀愁 70年代秋の歌 オータムソング

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郷ひろみ よろしく哀愁 70年代秋の歌 オータムソング

1974年の郷ひろみの大ヒット曲『よろしく哀愁』
わたくし達と同世代の彼が歌う曲には、彼、郷ひろみと共に歩んできたわたくし達の青春があります。

特にこの曲、作詞家の安井かずみの詩には目を見張るモノがあります。
普通歌は、まずはメロディから耳に入ってきますね。そこでその曲の印象が決まるのでしょう。
しかしながら。この『よろしく哀愁』には、曲はもちろんですが歌詞に気をひかれた、と言うか心に響いたのではいでしょうか。

この曲、2箇所ございました。

ひとつは「会えない時間が愛育てるのさ」でございます。

ココは万人が「やられた!」と感じる素晴らしい表現ですね。
19、20歳の多感な頃のわたくし達には心を射抜かれた感覚でございました。
心のネタ帳に書き留めた方もいらっしゃったでしょう。
パートナーと中々会えない方は、この詩を思い出してうなずいていたでしょう。
「名言」だと思います。

さてもうひとつ。
「友達と恋人の 境を決めた以上 もう泣くのも平気 よろしく哀愁」
最初は聞き流し、次には気にかかるが意味が良く分からず、何度か聞いているうちに、すごい表現であることがわかります。
普通は、恋人同士になったら、楽しくてハッピーで、涙なんかいらない、って思うものでありましょう。
ところがであります、この曲では、恋人同志になったから泣くのも平気、って歌っていますね。
ココがすごい! だから心に響くのでございます。

友達関係の時には、相手に対して涙なんかを流すことはなかったけど、恋人関係になったって言うことは、一歩も二歩も深く入り込むので切なくなることもある、でも恋人同士なので平気だよ、って言うことでしょうね。

ひとつめの「会えない時間が愛育てるのさ」からのつながりがあり、だから最後は「よろしく哀愁」と言い切れるのです。

40年以上たった今、この曲を聴くと気持ちが若返ります。
20歳にしては幼く、純粋な淡い恋心を持っていたころ
ちと、最近なかったような・・・
『よろしく哀愁』は不老長寿の薬でしょうか。

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