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秋山庄太郎が愛した桃源郷
花見山
福島市は春が一番華やぎます。
盆地特有の寒さが過ぎ、待ちに待った季節です。
「福島に桃源郷あり」と称賛したのは写真家の故・秋山庄太郎氏です。
福島市内にあるこの桃源郷は、「花見山公園」という春の花咲く季節には、全国からたくさんの人々が押し寄せる里山です。
春には、ウメ、トウカイザクラ、レンギョウ、ボケ、ソメイヨシノ、ハナモモなどの花々が、この時を待っていたかのように一斉に咲き誇ります。
山全体が淡いピンクに染まって見えるこの様は、まさに「桃源郷」とつい言葉が口をついて出てきます。
福島は、梅、桃、桜の花が一度に見られると言う、何とも贅沢な場所なのです。
天気の良い日には安達太良連峰や吾妻連峰を眺られ、吾妻小富士に積もった雪のうさぎの形をした残雪「吾妻の雪うさぎ」の景色を見られるのもこの季節でございます。
実はこの「花見山公園」、個人所有の地というのには驚きます。
先代の阿部伊勢次郎氏が昭和の初めごろ営んでいた養蚕をやめ、花卉農家として本格的に花の栽培を始めました。
伊勢次郎氏は「前の雑木山を花の山にしよう」と、雑木林の開墾に身を投じたのがスタートです。
そして見事立派な花の山になると「こんなにきれいは花の山を独り占めできない。
他の人にも見てもらおう」と一般の方にも無料で開放したのでした。
以来50年以上、今では二代目園主阿部一郎氏に引き継がれ、毎年素晴らしい風景を提供し続けていらっしゃいます。
花見山公園にもえさかる花を愛でつつ、
福島のうまい酒で一献。
至福の時でございます。
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