サミット開催を待つ 伊勢・志摩 おはらい町 和風総本家
- 2015/7/16
- 旅
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サミット開催を待つ 伊勢・志摩 おはらい町 和風総本家
2016年5月26日と27日にの日本での開催が決まった「伊勢志摩サミット」.
主会場は「日本の美しい自然、豊かな文化、伝統を世界のリーダーたちに肌で感じてもらえる」志摩市の賢島(かしこじま)となりました。
2013年秋には第62回の神宮式年遷宮が古式のままに行われた伊勢神宮がまたまた注目を浴びてきました。
外国人の訪日観光客が順調に増加する今、わたくし達も伊勢・志摩をゆっくり見てみたいと思います。
【お伊勢参りと御師】
そもそもお伊勢参りとは、天皇だけしかお参りできなかったのですが、実際には民間人がずっと参拝して来ました。
室町の頃、伊勢神宮の「経営」状態が悪化し、式年遷宮の費用にも困るようになりました。
そこで画期的なシステムが構築されたのです。
「御師(おんし)」と言われる人が全国を廻り、お金を集めるとともに人々(農民が主体)が伊勢に来ていただけるようにいろいろなことを伝えて回ったのでした。
いわゆる「観光協会」と「旅行会社」の営業マンの始まりです。
伊勢信仰を伝えてお札を配り、お金をもらうという手法です。また、お札だけではなく、農民を集客しようとしていたので、「いつ稲を植えたらよいか」「そのイネにはいつ何を施したらよいか」など、農業を営む上で季節ごとにやるべきことが書いてある農事暦「伊勢暦」を配ッ田そうです。
これが功を奏し、農民から好評を得ることができました。
また、女性に人気の白粉(おしろい)や伊勢茶・鰹節など伊勢の流行の先端を行く商品として配ってお金を集めたのです。もちろんこんな素晴らしい伊勢に是非来てくださいと付け加えることを忘れずにね。
そして伊勢に来たお客様には宿の手配をし宿泊させて周辺を観光案内したのでした。
全国的に「一生に一度はお伊勢参りと吉原詣で」と言われるほど人気をはくしたのおでした。
これである時期には、全国の5人に1人は伊勢に詣でたと言いますから、素晴らしいエリート営業マン集団だったわけです。
はるばる来てくれた旅人は、体が弱っているからと、伊勢に到着するや否や消化に良い柔らかいうどんを振舞ったことからいまの「伊勢うどん」が始まったとも言われております。
【集客システムその2 講】
もうひとつ、全国から人を集めるシステムがございました。「講」でございます。
集落単位で人々が毎月貯金をして、貯めたらその集落で何人かを選んで代表して参拝に行くというシステムです。
また、せっかく伊勢に行かせるに当り、年寄りが行くよりも若手や自分の家の後継ぎに行かせようという発想が「代参講」ととして活発に行われたようです。
御師は全国を飛び回っていましたので江戸でも各町内ごとに農村部でも各地に「伊勢講」と言う組織が結成されたりしていました。
20年ごとの遷宮や60年ごとの特別な効果があると言われた年にはその講中の代表者2~3名がプールされた銭で伊勢へお参りしました。
そして、帰る時には講中の残された人々の分だけのお札やお守りを買って帰りました。
現代の観光業を考えるに当り、日帰り客に比べて宿泊客は3倍の金を使うので、できるだけ宿泊させようとの理論とマッチします。
【おはらい町とおかげ横丁】
宇治橋から五十鈴川に沿って続くおはらい町。伊勢神宮・内宮前の石畳が美しい街並みです。
切妻や入母屋の建物が立ち並び、土産物店や飲食店として神宮参拝後の観光客でにぎわっています。
神宮道場や祭主職舎など歴史的な建物は「お伊勢さん」の雰囲気を高めるレトロなアイテムです。
通に並行して流れる五十鈴川は、川沿いの散策に。
伊勢詣でが魅力的なのもうなずけましょう。
このおはらい町の中央あたりの一角にあるのが「おかげ横丁」です。
おはらい町の一部のようですが、実は企業が所有する「小さな町」でございます。
江戸時代、伊勢神宮の門前町として栄えたこの地区は高度成長期を過ぎると一気に客足が鈍りました。
これを打破しようとこの地に本店を構える和菓子の老舗「赤福」が作り上げたワールドです。
江戸の最盛期には年間400万人ともいわれた観光客ですが、1970年ごろには20万人程度まで落ち込んでしまいました。
しかしこの「おかげ横丁」の「おかげ」で2013年には650万人を突破するなど、毎日がお祭りになっています。
【おはらい町のお店】
数多くの店が軒を並べるおはらい町ですが、わたくし達も一度覗いてみたい店をご紹介しましょう。
○うどんや ふくすけ
江戸の昔から伊勢神宮に参拝したら、必ず召し上がられるのが「伊勢うどん」。
消化がいいようにゆでた柔らかいモチモチの極太麺に濃褐色のタレをかけただけの伊勢うどんは、
遥か江戸時代に「御師」が旅人に振舞ったことを思い起こさせる味です。
こちらののタレは、天然利尻昆布でとった自家製ダレです。
サイドメニューにいなり寿司もあります。
三重県伊勢市宇治中之切町52
Tel: 0596-23-8807
営業時間:10:00~17:30(LO17:00 季節により異なる)
年中無休
参照:http://www.okageyokocho.co.jp/tenpo.php?no=1
○赤福本店
ご存じ名物赤福餅の本店でございます。
他の店舗では食べられない、本店限定の赤福餅が食べられます。
おかげ横丁の立役者に感謝しつつ味わいましょう。
赤福氷も是非!
三重県伊勢市宇治中之切町26番地
Tel:0596-22-7000
営業時間:5:00~17:00(繁忙期時間変更有)
年中無休
参照:http://www.akafuku.co.jp/about/honten/
○とうふや
読んで字の如く「豆腐専門店」です。
おかげ横丁の赤福本店から川辺におりてすぐのところにあります。江戸の風情を感じさせるお店です。
寄せ豆腐膳、ざる豆腐膳、湯豆腐膳などの豆腐料理の他に、ひつまぶし風あなご重膳や揚げ焼き(味噌)も見逃せません。
厳選された大豆とにがりで職人さんがほとんどの工程を手作業で作る自家製豆腐と、天然穴子が看板メニューのお店。
口あたりのなめらかな伊勢とうふは絶品です。
三重県伊勢市宇治浦田1丁目4番地1 おかげ横丁
Tel:0596-28-1028
営業時間:11:00〜14:00、17:00〜20:30[月・火・木・金] 11:00〜14:30 [水]
参照:http://www.okageyokocho.co.jp/tenpo.php?no=12
○豚捨
創業明治42年の牛肉にこだわって豚を捨てたことから名づけられた屋号の伊勢肉の老舗です。
店頭では、大人気のコロッケ(90円)の販売。食べ歩きにグッドですね。
店内奥は、牛丼・牛鍋などを味わえるお食事処になっていますので、落ち着いての食事にどうぞ。
伊勢で豚捨を知らない人はいないほど有名です。
三重県伊勢市宇治中之切町52
Tel:0596-23-8803
営業時間:09:00〜18:00
年中無休
参照:http://www.butasute.co.jp/index.htm
○すし久
「てこね寿し」や「麦とろろ」が有名な、伊勢路の田舎料理が味わえる百五十年以上の歴史のある老舗のお店。
寿司だけではなく、うなぎも有名で是非一度食されて頂きたいメニューです。
この建物は、明治2年の伊勢神宮の遷宮時に出た宇治橋の古材で建てられており、店の歴史と共に江戸時代の頃の人が味わったであろう雰囲気を味和うことができます。
料理以外にも、毎月晦日には二階座敷にて落語会、毎月朔日早朝5時前からは旬の素材を使った朝粥がありますので、これも是非一度。
三重県伊勢市宇治中之切町20
Tel:0596-27-0229
営業時間:11:00〜20:00
年中無休
参照:http://www.okageyokocho.co.jp/tenpo.php?no=14
○海老丸
実は三重県は漁業が盛んだということを改めて感じることができる、伊勢志摩の新鮮な海の幸をふんだんに使った漁師料理が味わえるお食事処です。
おススメは旬の魚介類を味噌仕立てにした「漁師汁」がおいしいです。
春・夏はあわびやたこ、秋・冬は伊勢海老や牡蠣と、季節の旬の素材を頂けます。
1階にはカウンター席(10席)があり、一人でも気軽に楽しめます。
三重県伊勢市宇治中之切町52 おかげ横丁内
0596-23-8805
営業時間:11:00〜18:00[月~金] 10:00〜18:00 [土・日・祝]
年中無休
参照:http://www.okageyokocho.co.jp/tenpo.php?no=4
○だんご屋
お伊勢参り定番の焼だんごでございます。
いつ行っても焼きたてのお団子の香ばしい香りにそそられてついつい寄ってしまいます。
おみやげ用の「みたらし花子」も有名です(白団子の中にみたらしのたれが入っている団子)。
五十鈴川でも眺めながらゆったりした時間をすごせます。
三重県伊勢市宇治中之切町52番地 おかげ横町内
Tel:0596-23-9002
営業時間:9:30~17:00
年中無休
参照:http://www.okageyokocho.co.jp/tenpo.php?no=15
○まる天 内宮前店
おはらい町を食べ歩くならおかげ横丁のはずれにある「まる天」の「たこ棒」を是非。
片手にたこ棒、もう片手にビールで闊歩したいものです。
あげたての貝柱天や、えびねぎ天なども食べ歩きに最適です。
三重県伊勢市宇治中之切町10 おはらい町内
Tel:0596-22-9811
営業時間:8:30~17:00
年中無休
参照:http://www.marutenn.co.jp/
○美杉郷 八知玉屋
こんにゃく屋さんです。
ここのこんにゃくは弾力があり、今までに食べたことがないおいしさです。
ちなみに「美杉郷 八知玉屋」は「みすぎごう やちだまや」と読みます。
「八知玉」とはこんにゃく芋の名前だそう。
こんにゃく入りの五平餅(蒟平餅)とこんにゃくようかん(こしあん)を食べた日にゃ、あなたのこんにゃく人生が変わるかもしれません。
三重県伊勢市宇治中之切町52 おかげ横丁
Tel:0596-23-8835
営業時間:4月~9月 / 9:30~18:00 10月~3月 / 9:30~17:00
年中無休
参照:http://www.okageyokocho.co.jp/tenpo.php?no=29
○伊勢醤油本舗(番外編)
吟味した素材三重県産の丸大豆と小麦でを丹念に仕込んだ「伊勢醤油」は、たまりのようなまろやかで深みのある旨みと、華やかな濃口醤油の香りを併せ持っています。
豊かな海の幸に恵まれた伊勢で育った「伊勢醤油」は、寿司・刺身のつけ醤油としてはもちろん、煮物に使えば素材の味わいを引き出します。
お土産に最適な「伊勢醤油 吟香仕込み」は720ml 1,080円(税込)
三重県松阪市大口町 1728-25
Tel:0598-50-3008
参照・http://www.isesyoyu.co.jp/
紹介しきれないほどのお店が揃ったおはらい町。
おススメを選ぶのはやはりご自身でお参りしてお決めになってください。
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