ワインの作り方
- 2016/7/6
- ワインの教科書
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ワインの作り方
赤ワインと白ワイン、作り方がどう違うのでしょう。
では、ロゼワインはどうやって作るのでしょうか?
スパークリングワインは?
意外と知らないワインの作り方。ちょっと気になる疑問を紐解いて、ワインの基本をおさえましょう。
■赤ワインと白ワイン
赤ワインは黒ブドウから、白ワインは白ブドウから作るのが基本ですが、赤い色は果皮に多く含まれ、果肉は白いので、黒ブドウからでも果汁だけを使えば白ワインになります。
では具体的に工程を追って見てみましょう。
【収穫】
実を傷つけないように丁寧に収穫し、なるべく低温で速やかに醸造所に運びます。
【選果】
収穫したブドウの実をコンベアの上で、良くないものを取り除くため手作業で選別します。
【除梗・破砕】
果梗を除去して果皮を破り軽く果汁を出します。破砕機を使って同時に作業できます。
【圧搾(白ワイン)】
果皮に含まれる果汁を搾ります。
白ワインは発酵の前に圧搾をして、果汁のみを発酵させます。
ココが赤ワインと違うところです。
【主発酵】
酵母を加えて発酵させます。
発酵中は熱が発生するため、発酵が進みすぎないように温度管理に気を付けます。
赤ワインはこの段階の発酵で皮の色の赤が果汁に浸みこんでいきます。
ブドウの果汁は酵母の働きで発酵し、糖分が分解されてアルコールと炭酸ガスができます。
【圧搾(赤ワイン)】
赤ワインは果皮ごと発酵させるので、発酵後に圧搾してワインを取り出します。
赤ワインの風味や旨味は、果皮や種から出るのですね。
【後発酵】
ワインに含まれるリンゴ酸が乳酸菌によって乳酸に変わります。
マロラクティック発酵と言う現象で、赤ワインでは自然に起こります。
【貯蔵・熟成】
ワインを落ち着かせるために、貯蔵熟成させます。
フレッシュな味を楽しむワインは早めですが、そうでない場合は1~2年ほど熟成させます。
【澱引き】
澱(おり)とは、発酵する際の酵母の死骸や果肉片のことで、タンクの底に沈殿します。
上澄み液を数回にわたって別容器に移し替えます。
【清澄・濾過】
天然の清澄剤を添加して、澱と結合させ、濾過によって他の微生物などと一緒に除去します。
清澄剤には卵の白身やゼラチン、ベントナイトなどがあります。
【瓶詰】
瓶詰後、コルク栓をして出荷を待ちます。
種類によってはさらに瓶内熟成させるものもあります。
おススメの赤ワインはこちら
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■ロゼワイン
赤ワインと白ワインの中間と言われるロゼワインは、赤ワインと白ワインの製造方法の一部が少し違います。
いつくか製法がありますのでご紹介しましょう。
【直接圧搾法】
黒ブドウを圧搾してから発酵させる製法です。
圧搾する時に果皮や種から果汁に赤色が移りちょうどよいロゼ色になります。
原料が黒ブドウであること以外は白ワインの醸造工程と同じです。
【セニエ法】
黒ブドウを原料にして発酵させるところまでは赤ワインと同じです。
発酵の初めの段階で色がうっすらとピンク色についた時点で果汁を得て、そこから低温発酵させます。
「半赤ワイン」ともいえるロゼワインの代表的な製法です。
【混醸法】
原料に黒ブドウと白ブドウを一緒に使って仕込みます。
作り方自体は白ワインの醸造方法と同じです。
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■スパークリングワイン
スパークリングワインの製法はいくつかあり、炭酸ガスを閉じ込める二次発酵に使う容器と、発酵の時の酵母の死骸「澱」の除去作業の違いによって分けられます。
【トラディショナル方式】
主にシャンパーニュ地方で伝統的に採用されている方法です。
二次発酵の工程を瓶内で行うやり方です。
ワインを瓶に移し、糖分と酵母を加えて密閉し、二次発酵で発生する炭酸ガスを液体の中に封じ込めます。
澱(おり)の除去を1本ずつ瓶ごとに行う手間ができますが、きめ細やかな泡が楽しめます。
【シャルマー方式】
二次発酵を大型タンクの中で行います。
澱(おり)を除去する作業を1回で済ますことができますが、トラディショナル方式のようなきめ細かな泡は得られにくくなります。
イタリアなどで採用されています。
【トランスファー方式】
上の二つをミックスした方法です。
トラディショナル方式と同様に瓶内二次発酵させて炭酸ガスを封じ込めた後、一旦大型タンクにワインを移し、澱引き作業をまとめて行う方式です。
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