知っていたい 御座敷のマナー

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知っていたい 御座敷のマナー

意識する機会は少ないですが、御座敷の利用には細かい作法がございます
ふすまの開け方、座布団の座り方から接待時の席順まで、いろいろありますが、作法の根幹にあるのは、相手を敬う心。
近年利用する機会が減っている和室だからこそ、失敗するマナーも多いですね。
0011.お座敷の作法2
事前に確認して美しい所作を心がけましょう。

【上座を見下さず、なるべく音も立てない】

お座敷のマナー、つまり和室の基本は「上客を敬う」ことにあります。
そのために具体的には、常に目線を低くして、相手を見下ろさないようにいたします。
そして、退出する時なども相手に背を向けないようにする必要がございます。
スリッパをはいている時は、まずふすまを開けてから正面に向いて脱ぎ、上座に背を向けずにやや斜めに向き直してしゃがみ、わきに寄せるようにします。
また、目上の人から勧められるまではジャケットなどの上着を脱ぐことも遠慮します。
歩く際はすり足が原則で音をたてず、座る時も膝からゆっくりつくようにすると美しい所作になります。
良くあることですが、荷物がある場合床の間に置くことはNG。
床の間はしつらいの空間ですからもってのほかと心得るべきですね。
邪魔にならないように部屋の隅に置き、壁や床お傷つけないように注意しましょう。

【襖の開け方。閉め方】

襖を開ける時、座ったままと立ったままの二通りあります。
どちらも「上客を敬う」が基本であることに変わりはありません。

『座ったままの場合』

座って開ける時は頭を下げて開けます。
引き手で少し開け、部屋の中を覗かないようにします。
0011.お座敷の作法5
一度目は取っ手を使って10cmぐらい少しだけ開けたら、一度止め、次にもう片方の手で親骨の襖の床上20cmほどのところを持って半分ぐらい開けて、
0011.お座敷の作法6
最後に手を持ち替えて身体が通れるだけさらに十分に開けます。
0011.お座敷の作法7

入室に際しては、会釈をし、軽く握った両手で支えながらにじって入ります。
0011.お座敷の作法8
そして、襖を閉める時は両足の膝を床に必ずつけてから閉めるようにしましょう。

『立ったままの場合』

開ける時は相手を見下ろさず前傾で開けます。
勢いよく開けると、敷居が滑りすぎて音をたてて一気に開いてしまいます。

また、閉める時は一度10cmほど残して止めてから、静かに閉めます。
この時に上座に背を向けないように注意しましょう。
0011.お座敷の作法9

【御座敷への入り方】

襖を開けて、室内に入る時に気を付けたいことがあります。
まずは、敷居を踏まない。
これは建て付けがずれたり、家が傷んだりするのを防ぐためです。
0011.お座敷の作法10
もうひとつは、畳のヘリを踏まない。
同じ踏むことでも意味合いが違います。
畳のヘリは家の格式を示す文様を表しておりました。
このヘリを踏むということは、その家にも、またご先祖様に対しても失礼に当たりますね。
0011.お座敷の作法12
簡単なことですから気を付けましょう。

【挨拶・お辞儀の仕方】

部屋に入ったら、座布団は使わず、まず畳に正座して上体を下げます。
手も膝の上ではなく畳につき、男性なら肩幅程度に広げ、女性の場合は膝前で人差し指を合せるように手をつきます。
座布団に座るのは挨拶を終え、相手に勧められてからにしましょう。

ここで注意ですが、お座敷では立って挨拶するのは、相手に対して高い場所から見下ろすことにつながるのでマナー違反になります。
また、座布団の上に立って挨拶はNGです。
座布団は相手方のもてなしですので、これでは文字通りもてなしの心を踏みにじることになります。

座布団を動かすのもNGですね。
その家の人が定めた位置を動かすことになります。

【座布団の座り方】

座布団を踏まぬよう、膝をつき、静かににじるように座布団に上がり腰を下ろします。
両手を膝のわきにつくようにすると座りやすいですよ。
座布団には縫い目がない場所が一辺だけあり、それが前になることも覚えておきましょう。
0011.お座敷の作法13

座布団は元々「もてなしの心」を表すために客に提供されるもの
その上に立のは、もてなしの心を踏みにじることになる
挨拶の時や立ち上がる時に注意

ここでコツをお教えしましょう。
座布団を踏まないように立ち座りをするためには、両手に拳を作り重心を前に移してから足をずらします。

美しい正座の仕方は、上からぴんと引っ張られて入りイメージで、背筋をまっすぐに伸ばすようにすると自然と美しい正座の姿勢ができます。
胸はそっくり変えるように張りすぎないようにして、おなかを引っこませ、両手はそろえて腿の上に置きます。
ここで意識していただきたいのが、背筋が丸まラないように。だらしない印象になるので注意です。
また、男性の場合、膝が開きすぎると不作法に見えるので拳ふたつ分くらい開けるのがいいでしょう。

【手土産の渡し方】

まず、基本は手みやげは本来、玄関で渡すものと心得ましょう。
お伺いの挨拶の折りに渡すのがタイミングですね。
あるいは部屋に通された時点で正座をして挨拶をして渡しても大丈夫です。
ただし、席に着いた後に渡す場合、座卓越しに渡してはいけません。
0011.お座敷の作法14

【席順の基本ルール】

目上の人や客人が座るのは出入り口から遠い上座で、逆に出入り口に近い位置を下座で、ここにもてなす側が座るのが原則です。
出入り口からの距離が同じであれば、床の間に近い位置から順に上座が決められますので間違いのないように。

さぁ、少し緊張を持って座るところまで来ました。
あとはこの緊張がゆるまないように気を付けながら、素敵な時間を楽しみましょう。

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