ワインラベルの見方

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ワインラベルの見方

『ラベルにはそのワインの全てが記載されている』

ワインにあまり詳しくない人は、ワインを選ぶときにワインラベル(エチケット)のデザインでなんとなく選ぶことが多いのですが、実はラベルにはデザインだけでなく、いろいろなことが記載されているのです。
すなわち、ワインのボトルの正面に貼られたラベルは、いわばそのワインの顔であり、氏素性を表すと言っていいでしょう。
世界中のワイナリーがその伝統や情熱、そして自信を伝える美しいラベルは、そのワインに関するインフォメーションがなのです。

『ラベルの起源 古代人のワイン容器のアイデアから』

古代では、アンフォラと呼ばれる先のとがった土器にワインを詰めて、独特の彫刻を施した棒を粘土に転がして文様を付けた蓋で口を塞いでいました。
誰かがこの中のワインを飲むためには蓋を割らなければならず、こっそり飲んだ後に偽造して蓋をしようとしても、元の蓋と完全に一致する文様を付けることはできません。
これが現在のシール(封印)やラベルへと繋がっていきます。

『ガラス瓶で世界へ流通 証明書としてラベルが重要に』

時代を経て、やがてアンフォラは樽になり、その後の産業革命期のイギリスでガラス瓶の大量生産が始まったのをきっかけに、世界中への流通が促され、ワインは重要な輸出品になりました。
ところが、有名な産地のワインには高値が付くことや、更に19世紀末のフィロキセラの被害が加わったこともあり、悪徳業者による品質の悪いワインが有名産地の名をかたって出回ったため世界中が混乱に陥りました。
困ったワイン業界は対策を練り、1935年にフランスがAOC(原産地統制呼称法)を施行し、生産地や生産者の保護と、生産年などのラベル表記を義務化したのです。
これが今日、世界に流通するワインはラベルを見れば氏素性がわかるようになったのでした。

『ワインラベルに記載されているコト』

ワインラベル(エチケット)には、そのワインのすべてが記載されていると言いましたが、ではどんなことが記載されているのでしょう。
ワインの名、製造されて年代はもちろんですが、産地やランク、どんな品種のブドウを誰が造ったかなど細かく記載されています。
ちと難しいのは、フランス語、ドイツ語、イタリア語など生産国の言語で記載されているため、語学力がなければわかりにくいですね。
これはラベルの記載ルールを理解することでだいたいわかるようになります。

ワインによってそれぞれ記載された内容や記載箇所などが違いますが、概ね記載は次のような項目があります。

•銘柄
•産地名
•葡萄の品種
•生産者
•畑名
•ヴィンテージ
•格付け
•原産国
•アルコール度数
•容量

『ワインがアピールしたがっている4つのポイント』

0021.ワインラベルの見方 2

ワインラベルに記載されている情報をすべて読み解くのは、これまた難しいですね。
では、ワインを選ぶときに特に重要な4つのポイントを紹介します。
キーワードは「ブドウ」です。

【ブドウの品種】

「ワイン作りのブドウ品種 ブドウに秘められた秘密」
に書かれているようにワインのオリジナリティを決めるベースとなるのが、ブドウの品種ですね。
日本で馴染みの多いワインには、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなどが知られています。
ブドウの品種は記載されていないことも多いのですが、生産地がわかれば栽培されている品種も限られており、ある程度予想することもできるでしょう。

【生産地】

「ワインの産地 銘柄に潜む意味」
にあるように、品種が同じブドウでも生産地の土壌によって味も変わってきます。
フランスならボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ロワール。
イタリアならピエモンテ、トスカーナなどが有名ですが、
生産地によって土壌の粘土鉱物に含まれているミネラルのバランスや、水分量などの違いによって味に変化が生まれてきます。
ほとんどのワインには生産地が記載されているので、ぜひ確認してみてください。

【ヴィンテージ】

ヴィンテージとは、ブドウの収穫年のことを言います。
いわゆるあたり年やはずれ年のことを言うのですが、ブドウは、同じ品種、同じ生産地でも、その年毎の気候によってブドウの出来ばえに影響を与えるのです。

あたり年のブドウは一般的に酸味や甘みが強く、良質な長期熟成に向くワインが作られます。
はずれ年だと言ってもダメなワインと言うことではなく、その味の違いはオリジナリティだと考えるのがワインの楽しみ方の面白いところです。
テーブルワインなどでは収穫年が違うワインをブレンドしていることが多く、ヴィンテージは記載されていません。

【生産者】

ワイン作りの良し悪しを決めるのはやはり「生産者」です。
日本酒の蔵元もいろいろなポリシーを持って酒作りされておりますが、ワインの作り手も、その感性、こだわり、経営方針などがワインの良し悪しや個性に影響を与えます。
同じボルドーワイン、ブルゴーニュワインでも数多く生産者がいるので、違いを飲み分けてみるのも一興ですね。

『簡単なラベルを見る基礎知識』

では、実際にワインラベルをみてワインを選んでみましょう。
ココでは一般的なラベルと記載のポイントを説明します。

ワインラベル見方
1:産地=ブルゴーニュ地方
2:AOC
3:ブドウ品種=シャルドネ
4:ブドウの収穫年=2007年
5:生産者名=ジャン・フィリップ・マルシャン
6:生産者住所
7:ボトル容量の表示=75cl

どうですか?
これだけでもワインを選ぶことが楽しくなったのではないでしょうか。
少しずつ経験を重ねて、ワイン通になってみましょう。

特集:ワインの教科書

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